先週から始まった新仮面ライダー「W」が、思いの外面白い。

平成ライダー10周年のお祭り企画だったから見ていたディケイドが、とはいえ面白かったので見ていたのだが、ラストを劇場版に投げてしまう作りには疑問を禁じ得ない。いったい何人のファンが劇場に足を運べるのか、ましてやメインの客層である子供達は(親と一緒が前提なのだから、親の都合に左右されるじゃないですか!)。とまあ、それはそれとして。

フィリップ・マーロウを引用する探偵ものの雰囲気がちょっといい。そして何よりこの作品が気になったのは、アメコミや海外ドラマの匂いがしたのだ。

「風都」という、風力エネルギーで稼働する架空都市、これは風力をエネルギー源とする初代仮面ライダーへのオマージュ?とそれはおいといても、ある都市のみを舞台とし、そこだけを守るローカル・ヒーロー、スーパーマンにおけるメトロポリス、バットマンのゴッサムを彷彿させる。ウルトラマンでは「なぜ怪獣は日本だけに」という疑問が常にあり、科学特捜隊の本部がパリにあるとしても、日本以外ではウルトラマン無しで怪獣問題を解決しているのか、あるいはカメラが写していないだけなのか、という点に触れられることはなかった。仮面ライダーでは「一文字隼人に日本を任せて俺は海外に」というように、まあ後付ではあるが一応触れられてはいたが、世界の広さを考えたら無理があるだろ、ヒーローが100万人くらいいないと、という問題があった。アメコミではニューヨークとかゴッサムシティという限定的・地域的ヒーローということでそこに一応の解があったわけで、今回の「W」にもそれで納得させようという考えなのかも知れません。

余談ですが、原点回帰したようなライダーのデザイン、おいらはBMWミニやフィアット500のような、懐古型モダナイズの流れを感じた。レトロなオリジンを感じさせつつ、現代の解釈でブラッシュアップ(何言ってんだ)。いまどきのデザインの流行なんでしょうか。