JFNの地球温暖化防止キャンペーンCM、その内容は・・・

コウイチ「エミコさん、季節のお手紙を書きます。露に濡れたアジサイが鮮やかですね」

エミコ「コウイチさん、お便りありがとう。コスモスが風に揺れています」

コウイチ「エミコさん、虫の声に深まる秋を感じます」

エミコ「コウイチさん、梅と一緒に庭のヒマワリが咲きました。変ですね」

コウイチ「エミコさん、スコールのたびに街がジャングル化していきます」

エミコ「コウイチさん、有害紫外線にアスファルトが溶けゆく音が聞こえます」

コウイチ「エミコさん、野山の砂漠化も今が見ごろ。赤茶けた山肌に、えもいわれぬ風情が」

エミコ「コウイチさん、白いモノがちらついてきました。雪ではなさそうです」

コウイチ「エミコさん、それは窒素酸化物ではないでしょうか(咳こむ)」

二人「時節柄、御自愛ください」

ナレーション「地球温暖化の候、いかがお過ごしでしょうか」

いかがでしょう、エミコとコウイチ、最初は幼い声から少しずつ長じてゆき、最後は老年の声になるにつれ、時の流れとともに環境破壊が進むさまを、二人の往復書簡で表現している訳です。

やりすぎだなあと思うのは、「街がジャングル化」のくだりで、南国の鳥の鳴き声みたいな、いかにもなジャングルSEが入るのです。これで一気に、「街がジャングル化」のイメージがさっぱり見えてこなくなります。実際、温暖化によって「街が」ジャングル化するんでしょうか? 熱帯系の植物層になって南国の鳥や動物が闊歩するのでしょうか?

演出がカチ過ぎていて、メッセージが伝わりにくくなっている、そんな気がします。