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全労済スペースゼロにて演劇、WBB Vol.2「プレイスター」観てまいりました。

WBBとは佐野瑞樹さん佐野大樹さんの兄弟演劇ユニット。兄の瑞樹さんはジャニーズ出身・・・と思いきや今でもジャニーズに在籍していたのね。若手若手と思ってたらいつのまにやら38歳。主に舞台で活躍する実力派演劇人であります。弟の大樹さんも演劇ひとすじの33歳。*pnish*(パニッシュ)という演劇ユニットのメンバーであり、立ち上げ時からファンだったのですが、このお二人が兄弟とは実は知らなかったのでした。

今回はきだつよしさん演出による・・・だからなのかどうなのか、ヒーローものを下敷きにしたお話。きださんといえば元・TEAM発砲B・ZINでヒーローものをベースにした舞台を作・演出してましたが、正直、その意味では新鮮みが無いなあ。今回は演出を頼まれたということで、ハッポウ的なものを期待されたんでしょうけど、もう少し「進化したきだつよし演出」 を観たかったかな。

アクションもあまりキレが無かったかなあ・・・と思ってたら途中から唯一の女性キャストとの下園愛弓さんがアクション超すごくて、これはサプライズ。

善人ヅラした社会悪に鉄槌を下す的な、ちょっとキック・アス?なお話なんだけど、それじたいあまり新鮮みもないし、「とある大企業が社会に利益を還元すると見せかけて、じつは特殊なドラッグをはびこらせて裏社会を牛耳る」とか、そんな強力なドラッグが蔓延したらすぐ足がつかないか?という、ストーリー的にも練りが足りない印象。父と娘の葛藤も、もうちょっとオヤジのリアルダメな部分も描いても良かったかも。人間のドス黒い部分も弱い部分も、裏切りや怠慢など許せない部分も描いてこそ、それでも人のために力を尽くしたい、心に「正義の味方」を秘めた男たちの葛藤が色濃く描けたのではないかな。

とまあ厳しいことも言いましたが、やろうとしていることはストレートに表現できていたと思う。笑って泣ける部分も貪欲に取り組んでいるし、これは次回以降も期待できると思ったのでした。