今日はアイアンマン2を観ました。

まず開始前の宣伝で「エアベンダー」が! こっちもいよいよ7月公開です。ベンダーさんたちのワザがなかなか見事に実写化(つうかCG化)されてますよ。でもキャラたちが欧米顔なのが違和感アリアリだなあ。アッパはなかなかモフモフで良い。赤黒い戦車隊や艦隊が超燃え。

それはそれとしてだ。アイアンマン2面白かった! 期待を裏切らない出来。というか期待以上のものもなかったけどね。

アイアンマン映画の良いところは、男の子の「日曜大工ゴコロ」をくすぐるところだと誰かが行ってましたが言い得て妙。前作のカナヅチトンテンカン魂が今作にも生きてますよ。冒頭のアイバン・バンコさんがカナヅチトンテンカン。

そういえばアニメのアイアンマン ザ・アドベンチャーズでバンコさんはクリムゾン・ダイナモでしたが、本作ではウィップラッシュなのね。そしてバンコさんは「裏トニー・スターク」とばかりに、前作のトニー社長の歩みをなぞるようだ。テロリストに拉致され、兵器製造を強要されながらもコッソリとアイアンマン・マークIを作っちゃうのが前作のトニーさん。一方バンコさんもトンテンカンとウィップラッシュを作り、一度はアイアンマンに倒されるも、スターク社のライバル・ハマー社のサムイお調子者社長・ジャスティン・ハマーに雇われ、ハマー版パワードスーツ製作を依頼され、でもその目を盗んで自分勝手な武器を作っちゃう。

父親と2代続く技術者であり、父の果たせなかった想いや無念を果たそうとする息子という構造がトニーさんとバンコさんで似通っている。でも2者には大きな違いがあるんだよね、と言うのがこの映画のメッセージか。父バンコは完全な逆恨みだろうに。

それにしても冷戦時代の愛国コミックだった原作の流れをくんで、ロシア系がやたら出てくるのだけど、完全に時代とはマッチしてないな。まあ、しょうがない。

トニー社長はなんだかジェームズ・ボンド的側面もあると書いた映画評論家がいましたが、モナコGP(ヒストリックF1イベントだけど)に自ら出場しちゃう社長にルパン三世を見たね、おいらは。

アニメ版みたいに「持ち運び型アイアンマンスーツ」が出てくるけど、それが半端無くカッコイイ! そして本家アイアンマンスーツより性能では劣るというところがまたたまらん。デスクトップとモバイルPCみたいなもん?

ニック・フューリー最高やな! アニメ版と違い、すごくキャラが良い。クセが強いんだけど憎めない。このあたりサミュエル・L・ジャクソンの芝居が良いんだな。さすが本家ニック・フューリー(コミック版のモデルになった説)。

ブラック・ウィドーたまらーん。前情報では「ロシアのスパイ」だったけど、実際はS.H.I.E.L.D.所属のエージェントでトニーさんの味方でした。

胸のアークリアクターのおかげで生きていられるトニーさんですが、そのコアパーツの毒素が体内に回って虫の息。長くは生きられないことを悟ったトニーさんは自暴自棄になります。でもその自暴自棄のスケールが半端じゃない(笑)。おかげで親友ローディ(映画版は空軍中佐)も、自身の後継者に任命したペッパー・ポッツ新社長にもそっぽを向かれます。誰も彼の心の内を知らずに。

だが彼の病魔のこともなにもかも知っていたのが、ニック・フューリー。彼はトニーさんのパパことハワード・スタークを引き合いに出し、トニーさん復活のヒントを与えます。なんとハワードパパはS.H.I.E.L.D.創設メンバーの一人だった!

冒頭のスタークエキスポ開会式のシーンといい、頭は良いけどバカなトニーさん、アメリカ人って結局こういうバカキャラ好きなのねー、って感じ。そういう意味でバカ映画な本シリーズなのですが、父親との確執と、そのわだかまりの氷解というドラマ性も見逃せない。トニーさんの理性崩壊とその再生にドラマを絞り込んであるおかげで、すっきり楽しめる快作になっております。友情も愛情も父親との絆も、そしてバンコ親子との対比もすべてが本筋のための「正・反・合」なのね。

さて、事前にネット動画でみた予告編のシーンからカットされてる部分もあるのだけど、そこは正解だった気がするな。ご自分で確かめてみてね。

ハッピー・ホーガン役はジョン・ファブロー・・・ってアンタ監督やんかーいっ! と思いきやファブローって役者さんでもあったのね。ふむ。

いくらネタバレとはいえ、これは一応隠しておこう。毎度アベンジャーズ絡みのネタが仕込まれているのだけど、あれはキャプテンアメリカの楯?みたいなのが出てきたり(超ぞんざいな扱い)、エンドクレジット後のおまけ部分では、ニューメキシコに落下したトンカチが! いよいよですかそーですか。