まあ、いかにもというエピソードでしたが、これはこれで面白かった。

海底のメタンガスが吹き上げることで、船乗りを苦しめるメタン・ゾーン。リバシはそれは10年前の情報で、現在は問題がないという。航海日誌によると次なる目的地は「風の島」。3本の石柱が迎えるという。ロイヤルゴールド号はメタン・ゾーンを横断することに。

ロイヤルゴールド号では、気ままで身勝手なシルバ、プルケとインテリメガネなリバシは馬が合わない。ジンはそんな両者を取り持とうとするのだが・・・

リバシの予想に反してメタン・ゾーンは今も健在で、ロイヤルゴールド号の面々はガスを吸い、気を失ってしまう。その間に、航海日誌と天上の宝が姿を消していた。メタン・ゾーンは失われていなかった事実に、本ばかり読んで頭でっかちだからとリバシを責めるシルバ。リバシは普段の不満と不審が爆発し、日誌を盗んだのは、動機があるシルバだと決めつける。だが、意に介さないシルバ。

そのとき、ジャック船長率いる海賊船があらわれ、海賊団が攻め入ってきた。彼らはメタン・ゾーンに迷い込んだ船の船員が、ガスを吸いフラフラの所を見計らって略奪をはたらく海賊団だった。ロイヤルゴールド号が、金持ちのリバシの船であり、プリント船長の航海日誌を持っていることを知っていたジャックは、リバシに日誌を渡せと迫る。肝心の日誌は行方不明なのだが、ジャックは聞き入れない。

あっというまにとらわれの身となったリバシとジン。ノマリオは対抗するが、ジャック船長の右手の手袋・トレジャーグローブの「触れたものを巨大化・強化」する力で、巨大ハンマーの餌食に。

マストの見張り台に上っていたため難を逃れたシルバとプルケ。プルケは囚われのリバシをいい気味だと笑うが、シルバはジンとのやりとりが心に引っかかっていた。

ジンは、父を捜し出すためにゴールドアイランドをめぐる旅に出たという。「ロマンチックな話だが、険しい海にロマンなどない」とたしなめるシルバ。そしてシルバはジンに、自分はプリント船長の後を継ぐために、大海賊になると誓った、と告げる。やはりシルバとプリント船長は、何らかのつながりがあるようです。

シルバは、言葉とは裏腹に、父を探すため旅に出たジンと、プリント船長の背中を追い続ける自分を重ねたのか? それとも、日誌を盗んだのはシルバではない、仲間だからとかばったジンの言葉に心が動いたのか? 危険を承知で、シルバはジンやリバシを救うためジャックの前に立ちはだかる。

リバシは、なぜ疑った自分を救うのか問う。シルバは、逃げれば自分が日誌を盗んだと認めたことになると。本気で盗むのならさっさと逃げればよいわけで、言われてみれば至極当然(笑)。リバシは誤解を解き、シルバを仲間と認める。力を合わせてジャックと戦おうというジンの言葉に、シルバ、リバシ、プルケは応える。するとジンのヘッドギアの石が輝き、ノマリオは復活した! 形勢逆転、ジャック海賊団はジンたちに気圧されていく。リバシの頭脳が戦術を与え、シルバとプルケの戦闘能力で、ジャック海賊団は敗走。とどめのロイヤルゴールド号の主砲で、ジャックの船は沈んだ。

力を合わせればなんでもできる、と、改めて結束を誓うブリストル探検隊。

一方、一足先に風の島へとたどりついていた白ヒゲ一味。航海日誌を盗んでいたのは彼らだった。メタン・ゾーンを利用し、リバシたちが気を失っている間にロイヤルゴールド号に潜入していたらしい。以下次回。

新しい仲間との間に、誤解による亀裂が生まれるというパターンですが、しっかりまとまったエピソードで、アクションの見せ場もあり、なかなか良かったと思います。トレジャーグローブは斬新で面白いアイデアだなあ。