何度でも書きますが、タイムトラベルとパラレルワールドは、よほど面白くできる自信がないと手を付けない方がいい。単なる便利ツールになりさがる可能性が高いので。でもまあ今回は面白かったと思います。パラドックス博士のキャラクターがイイというのもあるし、ラストの3人グウェンの画ヅラがおもしろかったし。

過去を改変すると、かならず最悪の未来になる、というのはアメリカアニメでは何度も見た。たいてい誰かが世界の支配者になってる未来。その意味で新鮮みはないんだけど、今回はケビンとグウェンの関係が隠し味になっていて良かった。「俺は避けられている」と悩むケビンと、ラストのグウェンで、どこか食い違いが生じていた二人の関係性が回り始めたように思ったわけですよ、ええ。

まさかのラッキーガール復活! こういうの見せられると、おいら自身が半分はネタで言っていた「無印回帰」がマジなんじゃねーの、という思いですわ。だったらエイリアンフォース立ち上げでの妙な改変はしないほうがよかったとスタッフも思ったのか、とかんぐりたくもなる。

今さらヘックスですか、というのも、チャームキャスター復活時にも思った、グウェンの魔法要素とアナダイト能力、このブレた解釈が気になる。まあ、両方が組み合わさって最強グウェンができたと考えた方が良いのかな。チャームキャスターが一度はグウェンを殺したことになってるけど、かといって未来グウェンにはボコられているのが違和感あり。そしてわざわざ「あたしを殺せるなんて思わないで」とダメ押しに戻る黒グウェンがステキすぎる(^-^;)

グウェンが一発で成功できる程度の魔法なんだから、ヘックスは自分に良いように過去を改変できるんじゃないの?と思った貴兄よく聞けい。ヘックスはたぶん自分の思うような未来は得られないことを知っていたと考えるべきかも。

まあでも今回は、猛々しくも強いグウェンの行為の起点というか通奏低音が、切ないオンナゴコロにあるというドラマなんだと思う。そう考えるとイイ感じでした。

で、しつこいようだけど今回を見て再度思ったこと。グウェンもケビンも、モンスター化したケビンの姿にこれほどまでに苦悩しているわけですよ。その元凶とまでは言わないにしても、責任の一端はあるであろうベンが、この事態をどう受け止めているかは、あだやおろそかにしてはいけない要素だと。