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ブラッド・メルドー・トリオの新作。もはや巨匠の風格。落ち着いた中にも驚くべき技術が駆使されていて、それと感じさせぬのは、技術が目的で無く手段として、迷うこと無く「表現」へと向かっているから。「表現者」として、かくあるべしという姿をここに見る。

間違いなく、現代において最高峰の音楽芸術といえよう。これまでの作品の中でも、もっとも「ジャズ」を感じさせる。それは歴史と伝統というイディオムを、ただ「なぞる」のではなく「リスペクト」として内包し、同時に「ジャズ」の神髄たる現代性、「いま」というコンテキストをアップデートしている点において。インプロビゼーションとは、「空気読んで、場の気分で」という軽いものでは無く、即興であろうとなかろうと、自分の中にしっかりと「自分の音楽」を構築して、それを芸と術で具体化するということなのだと思った。

むずかしいことを、わかりやすく話せる人が一番頭いい人だと言うが、それを音楽でやっている人だと感じた。