あけましておめでとうございます。

フォルクスワーゲンゴルフのTDI(ディーゼルモデル)とGTiが出ましたね。今年はまもなくゴルフヴァリアントのTDIも出るそうです。個人的にはゴルフオールトラックも楽しみです。ディーゼル4WDならいいのですが、噂によると日本向けのゴルフオールトラックはゴルフVIIのそれと同じくガソリンエンジンらしい。恐らくマイルドハイブリッドにはならないでしょう。まあ、ゴルフヴァリアントを買ったばかりの私は、興味はあっても買うことはありませんやね。

ゴルフTDIはeTSIと似たようなラインアップで、Active Basic、Active Advance、Style、R-Line。Active AdvanceはeTSIにはありません(ただのActive)。eTSIではActiveナントカとStyle以上は排気量が異なるので(1.0lと1.5l)ラインアップに説得力がありますが、TDIは全てが2.0lディーゼルなので、ここまでモデル数を増やす意味があったのか。eTSIのActiveとStyle以上は、リヤサスが前者はトレーリングアーム、後者は4リンクと全然異なるのに対し、TDIは全てが4リンク。他にもドライビングプロファイル(走行モードの味付けをエコとかスポーツとか変えられる)がeTSIのActiveにはないのにTDIは全てあり。タイヤもeTSIのActiveは16インチ、Style以上は17インチ以上(R-Lineでは18インチが選べる)なのに対し、TDIは全て17インチ以上。

つまり、TDIは実質1モデルで装備やチューニングで差別化してるだけなのです。

そもそもActive Basicは、本国ではオプション品無しの超低価格モデルで、社用車で導入するような素のモデルなので、日本においてはゴルフが高価格帯に移行したイメージを持たれないために無理くり導入したのでは無いかと勘ぐってしまいます。現在ではカタログモデルになりましたが、Active Basicは最初は受注生産でしたからね。欧米の平均収入は10年間で2倍になったので、それに準じて物価も上昇するのは経済成長においてはむしろ普通なことで、10年間平均収入が横ばいの日本だけが世界経済に置き去りにされているだけの話であり、車の値段が上がったのはフォルクスワーゲンだけの問題ではありません。

ディーゼルモデルは総じてガソリンの同クラスのそれより高価格です。これはディーゼルの方がクリーン性能やエコ性能のためのハイメカ・ハイテクノロジーのためにそうならざるを得ません。マイルドハイブリッドの方が意外にローコストなのです。そのかわり、ガソリンよりも軽油の方が安価なのでいずれは「元が取れる」と思いがちですが、真面目にも元を取ろうとすると数万キロは走らないとダメらしいです。これはヨーロッパのように車移動が当たり前で、日本のビジネスマンが新幹線を重用するくらい車に頼るヨーロッパ的なモータリゼーションで無いと向かないと言えましょう。

日本ではディーゼル乗用車は、そのぶっといトルクの乗り心地くらいしかメリットがなさげです。あまりお得感で選ぶものではないように思います。ただその乗り心地が魅力的なのは確かなので、ディーゼルのパワー感がお好みの方、年間で長距離走る方はディーゼルという選択肢はアリでしょうね。本当ならタクシーに向くのでしょうけど、そういう意味でも日本のモータリゼーションはヨーロッパのそれとはかなり異なりますね。

ところで、メルセデスベンツCクラスもモデルチェンジしましたが、基本モデルはガソリンエンジンもディーゼルもマイルドハイブリッドなのですね。ディーゼル+ハイブリッドは珍しい。メルセデス以外ではプジョーくらいでしょうか。フォルクスワーゲンもディーゼル+ハイブリッドになったら面白そうですが、Cクラスのマイルドハイブリッドはモーターがギヤボックスとの一体型なので可能になったようで。ゴルフのマイルドハイブリッドはベルト駆動のモーターなので、Cクラス同様にできるのかはわかりません。