iPadの情報が載るだろうと、2/26発売のMac FanとMac Peopleを読んでみたのですが・・・結論からいうと、買いませんでした。

理由は、怖くなったからです。

Mac専門誌がアップル製品を持ち上げるのは今に始まったことではありませんが、iPadの持ち上げぶりが尋常じゃなく思えたのです。革新がどうとかこうとか。

邪推かも知れませんが、iPad発表から時間がたってみて、正直、世間の評判はiPhoneやiPodの頃よりもはるかに賛否両論の度合いが拮抗していた、ということもあり、Mac専門誌は危機感を持ったのではないか。

Mac信者は昔から宗教的にたとえられることが多いし、Macを推奨する人を「エバンジェリスト」と呼ぶように、その忠誠度の高さを評することが多いですが、今回のiPad持ち上げ記事には、程度を越えて怖いものを感じてしまったのです。

たとえばポルシェやフェラーリやハーレーダビッドソンにも信者と呼ばれる人は少なくないし、専門誌もあるのだけど、欠点の指摘や批判もちゃんと書くし、その上で上手につきあう方法を楽しく書いてくれています。Mac専門誌はただただ持ち上げるだけで、批評精神がないのではないでしょうか。その点ではみずしな孝之さんや鈴木みそさんのマンガの方がずっと良い。

肝心のアップルがメディア離れ、マスコミ離れが顕著で、Mac Worldへの出展終了などが典型です。アップルは世界中のアップルストアと公式WEBサイトがあれば、ユーザーやファンとのコミュニケーションは十分と公言していますし、明らかにMac専門誌などマスコミとは距離を置いていることがわかります。そんなアップルに対し、一方的な恋慕を寄せているだけのようなMac専門誌の姿がなんだか悲しくも思えてきます。

おいらはMacは好きだけどMac専門誌には懐疑的です。海外のMac関連メディアの方がそのへん冷静な様な気がします。「アップルの失敗トップ10」は面白かったなあ。どんなに支持していても、批評精神を忘れないのがジャーナリズムというものではないでしょうか。日本のMac専門誌については、今回のiTunesの情報漏洩による不正請求の問題にしても、アップルの姿勢を追求とか批判する様な記事には読み取れなかったのが残念。