高機動ロボ・ギガスを駆りソルトシティを目前にしたマーティー、エリー、ボタンズ。だがその前にファントムが立ちはだかる。

遊びは終わりとばかりに、圧倒的な強さを見せつけるファントム。殺し屋ロボである彼の前では、格闘技大会の強敵たちも、ただのスポーツ選手でしかない。エリーをさらわれ、アイアンキッドのパワーをもってしても一撃で倒されるマーティー。絶体絶命の彼を救ったのは、護衛武士ガフだった。

ジョン・ウーばりのアクションで魅せるガフ対ファントム! めっちゃシビれる! 本編において、これまででもっともかっこいいアクションでした。2丁拳銃(オートマチック)のファントムに対し、刀で一瞬のうちに拳銃のリジェクトボタンをたたき、マガジンを排出し使えなくするガフ。だがファントムも靴のつま先でマガジンを蹴り上げ、これまた一瞬で装填するのだ! なんという斬新なアクション!

セリフまわしも、フィルムノワールなファントムに黒沢映画なガフと、ともにハードボイルドでぞくぞくするね。

いっきにシリアスモードに入ったアイアンキッド。ガフをしてもファントムに逃げられ、エリーはアイアンタワーのライマーのもとへ。再びとらわれの身となったエリーを救いたいマーティーだが、ガフはそれを許さない。エイオン家の護衛武士である彼の使命はあくまでマーティーを護ることであり、それ以外には興味を示さない。追い打ちをかけるように、ガフは言う。仲間と、父を救いたいのなら、今のマーティーでは無理だと。そして、マーティーが父と呼ぶチャーリーは本当の父ではないと。

いま明かされるマーティーの出自と、エイオン家の宿命。

かつて、長きにわたるロボット戦争終結のために作られた最終兵器たるロボット「将軍カイザー」は、圧倒的強さ故に、自らが支配者となる野望を持った。皮肉にも将軍は戦争継続を望んだのだ。それを止めるべく将軍に戦いを挑んだのが、伝説の英雄エイオン。彼はアイアンフィストを使い、最終奥義をもって将軍を破壊した。だが、100年の時を経て、将軍の配下たちは将軍の肉体を復活させようとしていた。それを阻止するために、長きにわたり戦い続けたエイオンの子孫たち。マーティーの父もまた、自らを犠牲にして将軍の配下たちを退け、執事チャーリーに息子マーティーを託した。エイオン家の血を引くマーティーだけが、アイアンフィストの継承者にして切り札なのだ。

ガフはそんなエイオンの末裔たちを陰ながら守り続けてきた。だが、将軍に対抗するには再びアイアンフィストの最終奥義が必要であり、それを習得できるのは今やマーティーしかいない。いますぐエリーを救いたいマーティーに、非情にもその使命を告げるガフ。一度はそれに反発するマーティーだったが、むしろエリーを救い、義父チャーリーを救うためにこそ、アイアンフィストの奥義を習得することを誓う。

秘密の訓練道場へと向かうマーティー。そこに待つものは・・・

さてさて、ギガスあっけなかったなー。もうちょっと見せ場があるのかと思った。コミカルながらカッコいいデザインだっただけに惜しい。レトロモダンと建設機械とブリキのオモチャというか。ファントムの強さを示すためだけに使われた感が。

ファントム渋すぎ。ジャン・ギャバン系。かたやガフはもののふですよ。どちらもロボットデザインが横山光輝か石ノ森章太郎かっつーキャラ立ち。

マーティーたちとの旅が楽しくてしょうがないエリー。そんな幸せもつかの間、ファントムに連れ去られ、再びかごの鳥に。切なすぎる! そしてエリーを救えなかったマーティーは悔しさを胸に、強くなることを誓う。その向こうに、世界を救う英雄としての期待を背負わされるとしても、今はエリーとチャーリーを救うために強くなるのだ。少年の胸にたぎる熱い炎。たまらーーーーーんっっ!

そしてライマーがエリーにこだわる理由とは? どうやら将軍復活に関係がありそうですね。