スカーを撃破したマーティーは気を失う。CDFはスカーを調査し、ある部品をきっかけに重大な事実が判明する。いっぽう、マーティーは意識のないまま、アイアンフィストのパワーのフィードバックで暴走をはじめ・・・

「将軍の心臓」はニセモノだった。厳重な警戒のCDFに潜入し、本物を盗み出せるものなど、ギブソン長官に思いつくのはただ一人。スカーを強化したパーツ・DX2ユニットの発明者、かつてのCDF所属の科学者ウェイン・ワン。彼こそがドクター・チェンだったのだ。将軍の心臓がチェンの手に渡ったことを知り、驚愕が走るCDF。

マーティーは眠りにつくたび、アイアンフィストのパワーに精神が追いつかず、暴走を始めてしまう。意識のないまま、破壊行動に出てしまうのだ。その力は、CDFの精鋭たちを軽くなぎ倒してしまうほど。

エリーは身をなげうってマーティーを止めようとするが、エスカレートするマーティーの暴走に手も足も出せなくなる。CDFの危機に、キャプテン・マグナムはマーティーと戦う決意を。だが、護衛武士ガフはマーティーを守る使命のため、キャプテン・マグナムと対立せざるをえなくなる。

ガフはマグナムの攻撃からマーティーを守りながらも、マーティーの一撃をまともに受け、そのスキにマーティーの首筋を突き、失神させる。

目覚めたマーティーは、自分がガフに致命傷を追わせたことにショックを受ける。ガフには現代では失われたテクノロジーが使われており、修理に時間がかかるという。ガフはマーティーに、自分はマーティーを守ることが使命、気にすることはないと慰める。そのかわり、アイアンフィストに負けない精神力を身につけるため、もう一度老師を訪ねることをすすめる。

マーティーはこれ以上、周囲を巻き込まないように、エリーにすら黙ってCDFを離れた。ボタンズだけが彼に同行し、修行場を目指す。そんなマーティーたちを目で追っていたのが、ギブソン長官。ケリーに「プロジェクトX」発動を命ずる。果たしてプロジェクトXとは?

マーティーが暴走するエピソードで、へたすりゃすさんだ感じになるところ、ボタンズのコミカルなエピソードを交えてくるあたり、エンタテイメント性も忘れない構成にうなる。このあたり、アメリカアニメの影響が強いように思えたのですが、どうなんでしょう。

どんなにパワーと格闘術を身につけても、マーティーはまだ12歳の少年にすぎず、アイアンフィストが発するパワーが引き出す無意識の闘争心を制御できず、暴走を起こしてしまう。スカーが自分の真の父親、先代のエイオン家当主を殺したと知った怒りが引き金になってしまったのだ。自分を恐れ、アイアンフィストを恐れるマーティーを、エリーはやさしく抱きしめるのだ。せつないねー