ずっと欲しかったGeorge Jindaのアルバム「Between Dreams」。とはいえ1995年のアルバムは廃盤で入手困難、海外サイトでもなかなかないみたい。実はiTunesでダウンロード販売されていることは知っていたのですが、古い人間なのかおいらは、できればCDで欲しかったんだよね。

とはいえ音楽は聴いてナンボと言うことで、iTunesで購入してしまいました。iPodに落として聴いているけど、やっぱりいいわ。買って良かった。

で、思った。CDが売れない時代と言われます。そしてハイエンドオーディオメーカーの一つであるLINNが、CDプレーヤーの生産をやめてしまうとか。LINNは高音質ダウンロード音源販売の先端企業で、ハードディスクに落とした音源を再生する、いわゆるメディアプレーヤーのハイエンドオーディオ版を作っています。DSシリーズってヤツ。一般家庭にブロードバンドやPCが普及し、ハードディスクが大容量で安くなった今、現実的なビジネスモデルと言えましょう。

高音質音源ってのはMP3などと違って、CDやSACDなどよりもはるかに情報量が多いもので、まるでライブを聴いているかのような音の良さという話。しかもCDをリッピングした場合、最高級CDプレーヤーで再生するよりも音質がいいそうな。以前にも書いた覚えがあるけど、CDプレーヤーはリアルタイムで信号を処理しているから意外と読み取りエラーがあり、それが音質を損ねる原因となる。リッピングは「エラーの少ない最高の状態で読み取れるまで何度も読み直す」ので、結果的にいい音になると言うカラクリ。

こうなると在庫を持たなくて良いダウンロード販売は経費的にも有利。CDを10万枚プレスしても、10万枚売れなければ残りは在庫になるのでビジネス的にはきびしい。ダウンロードだとサーバーにデータがありさえすれば在庫にならないので、極端に言えば売れ線に走らなくて良い。それに廃盤もない。たくさん売れなくてもサーバーに残しておけばいいんだし、データ量がサーバーのディスク容量を圧迫するほど、いまどきのハードディスク容量コストはショボくないから。

そう考えると、ダウンロード販売はメリットが多いと思えるのだ。ブツとしてカタチがあると在庫だとか入手困難な幻の名盤だとかが生まれるので、そこから解放されるのはうれしいような。「CDが売れない時代」もそこが問題点になるわけですから。

でもねえ、やっぱカタチとしてのCDにこだわってしまうのは、やっぱり古い考えなのでしょうか。音楽が全てダウンロード販売になってしまうと、CDショップに行くワクワク感もなくなってしまうしね。コレも時代の流れなのかなあ。