キモは「トニー・スタークがいかに改心し兵器産業から手を引くモチベーションになるか」だったけど、インセンとの交流やその死という展開がみごとだったっす。あれなら納得がいく。
いかにアメコミ映画といえど、ハリウッド俳優が興味をひく脚本無くては出演なんてしてくれないわけで(個人的アメコミファンならともかく。ニコラス・ケイジみたいな)、やはり人間ドラマがないとね。ここではトニー・スタークといういわば破綻寸前の人格が、ブルース・ウェインほど影を引きずるわけでもなく描かれていることに感心しました。ロバート・ダウニーJr.、あの目のイッちゃってる具合、はまり役すぎ。
途中の「アイアンマン開発プロセス」が妙に力が入っていて、ちょっと冗長かな?その間のドラマが希薄かな?とも思ったけど、ラストのバトルの伏線もあったことで、アレで仕方がないかもしれません。何より「洞窟でこっそりアイアンマン・マークI」を作っちゃうくだり、そしてテロ組織脱出ミッションが本作の見所。後半のラスボス対決は、ちょっとありきたりだったので・・・まあ、この手の作品では仕方がないか。
しかし、軍人でもないトニー・スタークが、テロ組織とはいえ勝手に参戦してぶっ殺しまくるのはええのんか?というところアメリカだなあ。パトリオティズムてんこもりだし。
あと、いかにも次回作以降の伏線みたいなシーンもあったけど(マークIIもローズが着ることになるのか?)、あれはじゃまだな。伏線はあとで伏線だったことがわかるのがいいんだけど、いかにもすぎると興ざめ。
スタン・リーやっぱ出てたな。あそこまでいくとカメオでもなんでもない。エンドクレジット後のアレはいっそスタン・リー自身がやれば良かったのに。でも、あの役(S.H.I.L.D.局長ニック・フューリー)のサミュエル・L・ジャクソンはそもそもフューリー局長のモデル(しかも本人公認)だそうな。スター・ウォーズマニアで、メイス・ウィンドゥ役のとき「俺のライトセーバーは紫にしてね」と注文を付けるくらいだから、サミュエルたんはコミックやSFが好きなんだろうね。
さて、今後のマーベル映画のクロスオーバーが楽しみになってきたけど、スパイダーマンは絡んでくるのかな?(4と5を作ることはほぼ決まりみたいだけど、アヴェンジャーズ参加は難しいかな)。
インクレディブル・ハルクを見逃したのは痛いな。スカパーかWOWOWでやるのを待とう。
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