医者から「年に何度かシアターサンモールに行かないとあんた、もってあと80年だよ」と言われているので、BQMAP公演「大図 ~月から江戸まで八〇〇歩~」を見てきました。

BQ20周年かー。感慨深いなあ。でも前田さんも言ってたけど、舞台上には20年ずっといた人はいないとか。テツandトモのテツさんがBQMAPだと知ってる人も少ないか。

今回の主人公は、間宮林蔵。伊能忠敬の蝦夷地測量に参加した彼は実は薩摩・島津家の隠密で、でも本人はそんな気はなくて、でも正確な日本地図は国防上の重要情報になるとそれを狙うロシアのスパイ(竹内順子@網タイツ)とか、もちろん島津家とか、幕府も伊能を守ろうとスケさんカクさんを送り込んだり(伊能忠敬がご隠居ね)と、ドッテドッテの大事件♪(前も書いた)

史実でも伊能忠敬と間宮林蔵は交流があり、蝦夷地測量はほとんど間宮林蔵があたったといわれてますし、「歴史の裏のあれやこれや」をモチーフにするBQらしいお芝居です。

ラスト、蝦夷地測量を終えた伊能忠敬が、次の目標、樺太測量を控えていながら、病気でこの世を去った。その遺志を継いで、間宮林蔵が樺太に赴く、というお話。

最初、島津は間宮林蔵に4人の優秀な隠密を付けるはずが、手違いでダメダメ人間4人を付けてしまうんだけど、この4人が間宮や伊能と関わるうちに、大図(縮尺率が低い地図)を守りたい気持ちがつよくなる。ダメ人間たちが大活躍するわけですよ。感動もんです。

ちなみにこの4人がオズの魔法使いのキャラ、ドロシー、ライオン、ブリキの木こり、かかしになぞらえてあったんだけど、これは何の狙いだったんだろう? 大図とオズを引っかけたにしても。

あと、4人のなまえを合体させて間宮林蔵が彼らを「松田伝十郎」と呼ぶんだけど、調べたら松田伝十郎は間宮林蔵と共に樺太探検にいった人なんだねえ。この芝居もラストで間宮と4人が樺太に向かうのさ。

BQといえば殺陣なんだけど、今回はいまいちだったかな。でもドラマが素晴らしかったので満足さ。ミュージカル仕立てで笑いもあるし、明日5/8まで公演してますので、良かったら是非見に行ってくだされ。