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ジョシュア・レッドマンの新譜「Compass」は実に良かった。

サックス、ベース、ドラムという基本的に和音楽器のない(ベースは出せるけど)トリオ編成、とうぜん音はスキマだらけなんだけど、逆に和声から解放された自由なメロディーとリズムで歌い上げる、ジャズらしいジャズを聴かせます。

その一方で、ベーシストを2人入れたり、ドラムとベースを2人ずつ入れた変則編成も興味深いです。ドラムが2人というのはロックでもあることですが、ベース2本はイベントでもない限りあまり聞かない。とはいえど、ベーシストが2人いてはいけないという決まりはないし、元々ジャズは楽器ではなくプレイヤーの存在感が生み出す音楽。ダブルリズムセクションという言葉のイメージほど重苦しくもうるさくもなく、きちんと2本のベース、2体のドラムがアンサンブルしています。

編成とは裏腹に、決して派手さはないけれど、良い味出してます。まるで、凝った味付けはないけれど、具の一つ一つがそれぞれいいダシを出して美味くなったおでんみたいですわ。