タイトルは何も浮かばなかったのでてきとう。

iPad@あらたにすの記事を読んでいて思ったことが、自分の中で何かとつながってこの記事ができましたヘッヘェーイ。

一時期、韓国アニメが良いなあと思ってたことがあり、韓国アニメ産業の躍進に日本は危機感を持った方が良いんじゃないかとかさかえさん言ってたんですよ。

根拠としては、韓国はアニメ原画の下請けをかなりやっている。しかも日本の作品も、アメリカのそれも。そして韓国は国策として映画産業に力を入れているし、ドラマも盛んだ。ということで脚本家や演出家の卵がたくさんいる。これらのスタッフがアニメスタッフとつながっていくと、やがて韓国はアニメ大国になるのではないか。

しかしながらその後の状況を見るにつけ、取り越し苦労だったかなと最近は思ったりもするのですよ。まあ、韓国産アニメが世界的にブレイクしてる、と言う話も聞かないし、相変わらず下請け大国のままのような。

日本より人件費の安い韓国や中国、アジア諸国が日本に追いつけ追い越せとアニメ産業に力を入れてきたとき、日本は対抗できるのか。製造業やITや自動車産業のように危機感をもつべきではないのか。

そんなことなさげでした(笑)

とうのも、皮肉なことに日本のアニメ産業を担うスタッフの大半は、これまた世界的にも有名なほど劣悪な労働環境・・・賃金や労務時間など、厳しい職場環境で仕事してるということ。肝心の日本人ですらやめていく人も少なくないのに、これからアニメ産業を立ち上げようとする国では、受け入れられるはずもない。残念な事に、世界的に評価の高い日本のアニメのクオリティは、こういった厳しい職場でがんばって結果を出している優れたスタッフによって成り立っているのではあるまいか。

同じ事をできる国が他にあるでしょうか。・・・中国山間部あたりだとあるかも、と思いましたが、いやそれも難しいのではないか。

と思う理由は次のとおり。

オタクと言う言葉にはどこか揶揄するニュアンスも感じさせなくもないので、おいら個人はあまり使いませんでした。そもそもおいらも相当なオタクだよ。しかし、単にオタクと言っても、実は大きく二種類に分類できるのではないか。

消費型オタクと、創造型オタク。

消費型オタクは、好きな分野に投資して、消費者となるパターン。鉄ちゃんでもアイドルでもなんでもそう。海外にもこのタイプは少なくない。コスプレイヤーだったりコレクターだったり。

創造型オタクは、好きが高じて自分で何かを作っちゃう人。同人誌もそうだし、いまやパソコンでアニメを作り、ネットに上げることもフツーな時代、プロだかアマだかわかんない品質のものも目にしたりする。

このタイプになると、海外でも欧米くらいにしかいないのではないか。クレイグ・マクラッケンは創造型オタクだと思うし、ティムバートンもクェンティン・タランティーノもデビッド・リンチもそうだと思う。

ただし、アマチュアの個人製作ならまだしも、商業作品においては欧米ではバジェット(予算)コントロールがしっかりしているので、創造型オタクがいかにコスト度外視で作り込もうにも、プロデューサーがさせてくれまいて(もちろん、日本でも多くはそう)。

日本の場合、オタクという言い方は大変に、ホントに大変に失礼な言い回しなのだが、「給料が安くても、それに見合った仕事の質にとどめることをせず、全力でいいものを作ろうとチカラを注ぐ」タイプの創造型オタクが少なくないのではないか。これをいうと「プロフェッショナルとしてどうか」という意見もあるでしょうが、日本のアニメのクオリティは、持てる力を全て注いでいいものを作りたい、職人型スタッフが支えているのではないでしょうか。プロとアマの境界がないと揶揄されるかも知れませんが、それが製作コストに跳ね返ってこない(給料が安い)点で支えられてしまっていないか。

そう考えると、同じ事を他の国の人達に真似できるかといえば、良くも悪くも日本人にしかできない気がするのであります。

本文におけるオタクという呼称は、いい意味で使用しました。