[tmkm-amazon]4047260762[/tmkm-amazon]

[tmkm-amazon]4047265861[/tmkm-amazon]

↑↑↑ Amazonアフィリエイト

読んでみました。作者の前作「エマ」のほうは全っ然興味なかったのですがこっちは読んでみたくて。

で、まあアカデミックな民族ものかと思いきや、とんだキャラ萌えマンガだったというか(笑)いや、それは褒め言葉ととってくださいな。

エマのほうも単なる「メイド萌えマンガ」にあらず、ちゃんと18世紀イギリスの文化風俗をおさえてのドラマだったという話ですので、本作の雰囲気にも納得。アミルたん萌え~で読んでも十分面白いのですが、遊牧移民が定住化していく時期の中央アジア文化が丁寧に書かれているし、それよりもなによりも、絵の迫力にはすっかりまいった。ハンパない描き込みばかり目につくかも知れないが、実は線の省略がうまい。ディテイルに凝りすぎてシルエットを崩すという愚をまったく犯す気配がない。

作風にどこかなつかしい雰囲気を感じるなあと思ったら、昔スキだった「いらかの波」に近いのかも、と思うのはおいらだけですか。普通のひとたちの普通の日常、たまに波乱が起きてみて、という感じが似てたのよ。

カルルク12歳、アミル20歳という年の差夫婦といいますが、精神年齢的にはあんまし差がない感じも受けますので、作者さんが言うほど「年上のお姉さんへの憧れ」的なものは無え感じしますけど。カルルクに「背伸び感」があるとか描写があると違うかも知れない。でもこの民族と文化なら12歳で結婚つーてもおかしくなわけで、周囲の大人もカルルクを大人扱いするからねえ。

大祖母のバルキルシュさんカッコイイ! 孫がいるとは思えぬサニラさん色っぺー!(つーても40代らしいが) そしてお父様アクンベク超渋い! 「嫁を一人にするな」ってかっこよすぎだろう!

アミルの実家によるアミル奪還騒動あたりはもうちょっと盛り上がる要素があったんじゃない?と思うけど、隔月刊連載ではこのくらいはちょうどいいのかな。長くなるとストーリーの全体が見えてこなくなるしね。

それよりもむしろ刺繍のエピソードが面白かった。これだけで一本の映画が作れるとさえ思った。

アミル編はいったん2巻までで中断みたい。えーアミルさんもっと見たいよう。そもそもアミルさんが20歳で嫁入りという当時の当地としては「いき遅れ」になった理由とかありそうなんだけどなあ。ヌマジは結局何だったんだという感もありーの。