シレッとした顔で一塁ベース上に立つ彼は、批判も多い記録達成に対する彼なりのポーズなのだろう。はしゃぎませんよ、喜びませんよ、と。だがチームメイトや観客の祝福に、はにかみながらヘルメットをとり挨拶する姿は、やっぱりイチローらしい。シニカルな奴だねえ。

ピート・ローズに「彼は内野安打が多い、つまり彼の偉業は幸運の上に成り立っている」とか言われるし。右打者だったローズに対し、イチローは左打者だからそうも言いたくなるのだろう。だが内野安打は俊足好打という実力無しにはできないことだし、文句あるなら遠慮はいらん、イチローと同じことをやってみろよと言いたい。言った。

海外メディアにも、イチローは単打が圧倒的に多く、チームに貢献していないなどとも書かれる。200本もヒットを打って、それを「たいしたことない」と言われるなんてな。出塁さえすれば彼には足があるし、普通ならホームインできない状況でも帰ってこれる、盗塁もできればエンドランもできると、その後の戦術に幅ができる。それでも貢献してないっつーんかいと吠えたくもなるわさ。

今のメジャーリーグは圧倒的に投手優位といわれる。そんな中でこれだけの成績を「続けて」おさめることのできる(10年前から研究されているだろうに!)イチローはやはりスゴイ。それを認められない方がおいらには気の毒だ。

9/27訂正:ピート・ローズはスイッチヒッターでした。