MacBookエアは意外とエアじゃない。

と言っても「MacBook持ってるふり」ではない。なに知ってる?あっそう。

そういった経緯を踏まえまして、ビックカメラ船橋駅前店で新MacBook Airを触ってまいりました。

11インチについて言えば、なんという絶妙なサイズ。これをしてMac版ネットブックという人もいるが、スペックとしては何ら他のMacに劣るものがないのだから、ネットブックと言うべきではない。サイズ的に思い出したのは東芝リブレットL3。小さすぎず大きすぎずキーボードも使いやすい画面も見やすいギリのサイズ。

まあ、そうはいっても普通のMacです。ウリはスタンバイ状態からの復帰が超速いということらしいのだが、そこまでは試せませんでした。

強いて言うと気になったのは、事前にネットでもチラホラ見られたとおり、「思ったより重い」というもの。「思いのほか重い」と書けばダジャレになるのに、さかえさんの意気地無し(バカか)。

1.06キログラムで何で重いねん!と言われるかも知れませんが、じっさい意外と重いと感じるんですよ。

で、考えてみた。

つまりは見た目と感触のせいなんじゃないかと思う。このサイズでこの薄さだと、ついつい片手で持ってみたくなるんですよ。で、持ってみると、あれっていう感じのズッシリ感。これがMacBook Pro 17インチだと、そのでかさから、片手で持とうなんて思わないから、両手で持ってみると「17インチにしては軽いじゃん」となる。つまりはギャップなんですよ。

そして次の瞬間思うこと。むくのアルミを削りだしたユニボディは、がっしり堅牢で頼もしい。けど、その感触はまさに「むくの金属のカタマリ感」で、「ああ、そりゃあ重いはずだ」という納得にいたるのではないか。

「おお、なんて薄いノートパソコン!」->片手で持ち上げようとして「あれ?意外と重い?」->むく金属の感触で「そりゃ重いわな」

かくして、わずか1.06キログラムにして、重い印象だけが先立ってしまうのではなかろうか走り隊。いやはや逆マジック。

これがパナソニック・Let’s Noteだと、見た目のゴツさに反して、持ったときにスカスカに思えるほど軽く、印象として軽さを実感できるのです。まったく逆のパターンと言えましょう。

話は変わりますが、アップルのユニボディは確かにかっこいいし堅牢に思えるのだけど、ほんとうに堅牢かはちょっと疑問がある。Let’s NoteやThinkpadは、多少厚ぼったく見えても内部に空間を設けてあるのには理由があって、クルマの衝撃吸収構造と同じく、筐体に衝撃が加わった際に「わざとつぶれる」ことで衝撃を吸収し、内部のマザーボードや回路に衝撃を伝えないようにしてあるのです。ユニボディの場合、実際はどうなのか不明ですが、筐体にガツンと衝撃を食らうと、そのまま内部に衝撃が伝わりそうに思えるのはおいらだけでしょうか。

つまりこれ

MacBook Airに話を戻すと、そういう逆マジックで重さを感じてしまうものの、モノは確かなので欲しいと思っちゃうのは確か。でも、さきほどはネットブックとは段違いだと書きましたが、11インチモデルで2GBのメモリと64GBのフラッシュドライブでは心許ない。これをBTOで4GB/128GBに増やすと、元値88,800円のところが118,880円となるのだ。使い物になるスペックにかさ上げすると価格が微妙な線にアップしてしまうのはネットブック的。ちょっと気になる。

いやそれにしてもだ、相変わらずMac専門誌の論調のブレ加減というか我田引水な提灯ぶりは歯止めがきかないなあ。「Airは、同じノート型マックでもMacBook Proのようにデスクトップに匹敵する性能を求めて使うマシンではない」だって。これまでさんざん「MacはノートといえどWindows機のようにモバイルのために性能を犠牲にすることは絶対しない」と言い張っていたのにさ。相変わらずMac専門誌がMacの足を引っ張っていると思う。

これまでMacノートのキーボードはフルサイズのピッチ19mmを維持してきたことが(Mac専門誌的には)自慢だったのに、11インチAirは縦方向が18mmとわずかに縮小されています。もちろんサイズを小さくするため。わずかな妥協すらしなかったことを誇っていたのに、今回は「微々たるもの」と手の平がえし。ピッチがどうのなんて別にこっちは気にしてないのにそっちがこだわってたこと。そこがひっかかる。

むりやりトンガったデザインにして「最薄部はなんと3mm」なんていうのも、取り立ててすごいことじゃなかろうに、Mac専門誌はホント、ダメ。

Macに興味がある人はMac専門誌なんか当てにせず、さっさとMacを買っちゃった方が良いですよ。アップル自身、とっくに、Mac系マスコミと一線を画するためにWebとアップルストアでお客さんと直接コミュニケーションする手法に移行している。アップルはもうMac系マスコミを必要としていないんですよ。