ヘイ、ジョージ! 仕事ハミツカッタカイ?

千葉の人しかわからんネタ。

そういった背景のもとに吉祥寺を訪れた秋のさかえさんなのであった。

吉祥寺シアターにてカムカムミニキーナ旗揚げ20周年公演「水際パン屋」を観たのです。

主宰・松村武はいまや日本演劇界において欠くべからざる人材だと思うのだが、世間の評価はいかなるものか。役者としてもキレててすばらしい。そしてお茶の間にもおなじみの八嶋智人。ATOKで一発変換できるほど名前が知れ渡っているのね。

この二人が揃うと毎度おなじみのコントタイムもあいかわらず楽しい。途中休憩ありの正味2時間30分の舞台、笑って笑って最後にズシンと重しがのっかる、見応えのある芝居でした。

「生」とは。「死」とは。「継がれる想い」とは。

カムカムはいつもそうだけど、ストーリーの説明が難しい。というより、そのことに意味がない。虚構と現実、時間と空間がごちゃまぜになりながら、かつ難解さは微塵もない。けっして「わかりやすい」芝居ではないのだが、訴えたいことがきちんと表現されているから、見る側にも迷いはない。

そういうわけでストーリーの説明はしない。俺の語彙では無理。

しかしおもしろさは保証します。ここ最近のカムカムはちょっと不調かな?と思えることも少なくなかったのだが、満を持しての20周年記念公演は素晴らしいの一言でした。

何を言えば、今回は若手メンバーにも見せ場が少なくなかったのけど、彼らの演技力が、松村・八嶋・藤田・田端・中島といった主要メンバーに対抗するには物足りなかったかな。ただ、この芝居のようなハードルの高い芝居を演じることは、彼らの今後にも意味あるものだと思った。

収穫は米田弥央。芝居がものすごく成長していた。

吉祥寺シアターはせまくて久々に小劇場演劇を見たーッてかんじで良かった。ちょっといすがきびしくてケツがいたくなるので、ケツポケットは空にしておいた方が良いと言っておこう。

吉祥寺は初めてだったのですが、なんか宇都宮とか一関とかの地方都市を思わせる。住みたい場所ベスト3に必ず入る人気タウンですが、さもありなん。賑やかだけどゴミゴミしてないし、済むにはいいのかもね。