http://articles.latimes.com/2010/nov/21/entertainment/la-et-1121-tangled-20101121

↑↑↑ 3ページにもおよぶ英文の記事ですが、読み応えがありました。

各所で驚きを持って受け止められている、ディズニーのおとぎ話映画からの撤退宣言ですが、当初はにわかには信じがたかった。

が、この記事を読んでみて、これはディズニーだけの問題ではない、と考えさせられました。

「プリンセスと魔法のキス」がコケたことで、ディズニーにとっては時代の変化をいやというほど感じざるを得なかった。なぜ、ラプンツェルをあつかった映画のタイトルが「Tangled」になったのか。(邦題では「塔の上の~」と名前が復活していますが、)原題でラプンツェルの名前が消えたのには意味があった。「プリンセスと魔法のキス」という、カエルに姿を変えられた王子様がプリンセス(じゃないけど)のキスで、という典型的なおとぎ話が受け入れられなかったことで、方向転換を余儀なくされたと。ラプンツェルの映画化は、準備していたそれまでのプロットをすべて捨て去り、プリンセス・ムービーをやめた。男の子にもアピールするストーリーに作り替えたのだと。

「エレメンタリー・スクールに通う少女が、ティアラをまとったお姫様にあこがれるなど、もはや幻想なのだ」と。

つまり少女向けのマーケティングが、プリンセス・ムービーでは限界だと、少なくともディズニーは判断したのです。

古き良きディズニーを愛してはいるが、我々は新しい方向性を探るしかない。それがディズニーの決断ということのようです。良い悪いは人それぞれの見方で異なるでしょうが、ディズニーですら生き残りをかけざるを得ないんですね。

マーベルを買収したことも、これでつながるような。

女の子が王子様に守られるお姫様などではなく、自ら剣を持って闘う戦士として描かれるアニメは少なくありませんが、ディズニーですらその影響から逃れられない、という時代になったのでしょう。

でも、個人的にはむしろこれで「Tangled」にさらなる興味がわきました。正直、なぜいまラプンツェル?と思ってもいましたが、「塔の上のラプンツェル」は、アクションムービーになるのだと。そのための3Dだったのです。