ブリ探は満月の夜に謎の漂流船に遭遇する。シルバはその船に見覚えがあった。大海賊プリントの海賊船だったのだ。

えーと、スゴク重要な情報をさらっとネタバレしてるんですけど。まあここで書いても問題ないと思う。これまでにも、多分そうなんじゃないかナーって思ってたのですが・・・

シルバはプリント船長の息子だったのです。

幽霊船と化したプリント船長の船に潜入したジン、リバシ、シルバ、プルケ。誰もいないその船でジンは、転がっていた砂時計をなんとはなしに立ててしまった。その砂時計の砂は、なぜか逆流を始めた・・・

気がつくと、ジンたちは大勢の船員でにぎわう船上にいた。すぐに船員に見つかりとらわれの身となった彼らの前に現れたのは、過去に死んだはずのプリント船長。船長はジンたちをとがめることはなく、船上で小間使いをさせて、一番近い港で降ろしてやれと告げる。寛大な人物ですな。

やがてジンたちは10年前にタイムスリップしていたことに気づく。チビシルバ登場。やたら生意気だがかわいいじゃねえか。この子供がプリント船長の息子であることをきいたプリ探メンバーは、子供がシルバであることを知るのだけど、いままでシルバがプリント船長の息子であることは名言はされていなかったので、おいら度肝ですよ。もうちょっとシリーズ構成しっかりしないと、重要情報がいつのまにか周知の事実とされてます。

まあ、でもこのタイムスリップで他にも重要な情報がいくつか明らかにされます。プリント船長は冒険家ポト・ホーキンス、つまりジンの父をライバル視していたこと。互いにどちらが先に天上の扉を発見するのかを競い合っていたのです。ジンの父がそれほど一目置かれていたことに驚くリバシたち。

途中、プリントの船はある船と遭遇、海戦が始まる。それはどうやらポトの船らしいということで、ジンは焦る。リバシたちは、これは過去の事実なのだから我々にはどうにも手が出せないとジンをたしなめるのだが、ジンは攻撃をやめろと叫ぶ。過去の幻とはいえ、シルバは父プリントと再会した。ジンもまた父に会うためにこの旅を始めたのだから。

しかし実際に船を操っていたのは、ポトではなくもっと意外な人物。のちのブリストル市長、ヘルメスでした。第1話でも仮面の男にプリント船長の航海日誌を競り落とさせようとしていたのが、ヘルメス市長。

ジンたちはタイムスリップのきっかけが謎の砂時計にあることを思い出し、ふたたび宝物庫に忍び込み砂時計を逆さまにする。時の砂は流れ始め、ジンたちは元の時代へ帰還を果たした。

ジンはあらためて父に再会するために旅を続けることを誓う。が、その前に、ヘルメス市長が過去にプリント船長やポトと因縁があったらしい事実、それを確かめるために、ブリ探はブリストルへ帰還することに。

10年前、プリント船長の部下だった白ヒゲが、「白ヒゲ」と名付けられるきっかけがジンたちにあったなどのネタも楽しい。以前登場したウォルターおじさんの若き日も登場したりして、シリーズとしてのつながりもきちんと抑えていてイイ感じでした。なのでなおさら、シルバがプリントの息子だった事実は丁寧に書いて欲しかったな。このタイムスリップで事実が発覚するとかすれば、見せ場のイベントとして盛り上げられたのに。