ナイロン100℃ 37th session「ノーアート ノーライフ」観てきましたよ。

今回は男8人のみの精鋭舞台(シャレ)。途中15分休憩入りの正味2時間45分でしたが、そんな長さを感じないほど、ぐいぐい引き込まれました。

途中の暗転が2回しかない、ほぼぶっとおし、映画で言うと3シーンしかない構成がすごい。1970年代、パリの場末のバーに集まる、才能のない日本人アーティストたち。出口のない迷宮をもがく底辺の人間たちの、作中のセリフを借りれば「愛おしさ」よ。ケラリーノ・サンドロヴィッチらしく、建設的な意見などいっこもない、だれ1人として物語をすすめる歯車にならない。そこがいい。

なんだろう、このシンと澄み切った絶望は。なのに見た後はさわやか。あんだけ毒を食らわされたのに。