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パスワードシリーズ最新作ですよ。

今回は前作に続いて流川幻水の企みが明らかになり、それにほんろうされるレイさんの話が主軸。そこに、陸上をやめて古武道に身を投じたみずきの、ちょっとした空回り、こんなはずじゃなかった的焦燥感がからんできます。

う~ん、どうも中学生編以降、さかえさん的にはグッとこないというか、それまでのワクワク感が若干なりを潜めてしまってるのが惜しい。パスワードは「わるものとたたかう」話ではないと思うのですよ。

あと、今回で言えば、みずきの心の揺らぎと、エピローグでそれがどう変化したのか、電子探偵団の仲間たちとのつながりがみずきにとってどのような意味を持つのか、その心の動きをもう少し描き込んで欲しかった。

エキセントリックなキャラクターばかりが目について、たとえば「ノストラダムスひでき」(まさに「終末大予言」のその人)の複雑なキャラクターを、あまり突き放した描き方では無く、どこかに感情移入(共感ではなく)出来る部分を作ってくれたら良かったんじゃないかな。

十六夜ばあちゃんの「眼力」とか、みずきの愛犬ハチの「嗅覚」とか「本能」みたいなミラクルパワーに頼るのも、ちょっとパスワードっぽく無いなあ、と思った次第。

レイさんがなんだか分別くさくなっちゃった感も、ファンとしては惜しいのね。レイさんにはどこか浮き世離れしつつも人間くさい、そして寛容な人物像であって欲しいのです。