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「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」最新8巻が発売日に到着、アマゾングッジョブ。というわけで早速読みました。 7巻のほろ苦い結末を経て、ハッピーエンドを期待するのも無理はないが、そこはやっぱ俺ガイル。一筋縄ではいきません。 長くなりますがネタバレ上等で感想を。未読の方はUターンでひとつ。検索で来たのならあきらめてー。

修学旅行における奉仕日依頼案件。その解決方法として八幡が実行した方法に、雪乃と結衣は納得がいかない。ここまでが7巻。 当の八幡は、自分のやり方は間違っていないと自負しますが、7巻ラストで自分は嘘つきだと独白しているあたり、強がりの面も見えなくはない。何より女子二人の拒絶は結構堪えてる風で、小町や戸塚や周囲の人間はその変化に気づいているくらい。 地の文が八幡のモノローグで構成されているこの作品ですが、必ずしも本音を語っているわけではないところがミソなのですな。

その一件以来、初の奉仕部部活において、雪乃さんいきなりの「来たのね」発言ですよ。来ないと思っていたわけですか。 かなりお怒りだった雪乃さんですが、「来たのね」が「どの面下げて来やがったんだこの野郎」なのか「来てくれてホッとした」なのかは分かりません。まあ後者は絶対本人が認めないでしょうけど。 実は7巻を読み終えた時点で、雪乃が怒っている理由がおいらには今一つ分からなかったんですよね。 結衣はといえば、これはわかりやすい。恋に恋する乙女としては、気になる男の子が嘘とはいえ別の女の子に告白するシーンがショックだったんでしょう。何の相談もなかったし。そうでなくても、八幡の、自身の評判が落ちることも気にしないやり方をかねてより気にしていたわけだし。 では雪乃はというと、結衣と同じ理由とは、おいらにはどうしても考えられなかったのです。 ただ、「上手く言えなくてもどかしいのだけれど、あなたのやり方、とても嫌い」と言っていただけに、理性ではなく感情で反発していることは明らかだった。 今回はその点が、何となく分かった気がします。 上辺だけの関係、馴れ合いを嫌う発言を繰り返していた八幡、本人ですら葉山や戸部や海老名さんの、「告白して振られたらぎくしゃくしてしまう」程度の関係性なら、遅かれ早かれダメになるだろ、と言っていた。にもかかわらず、自身が奉仕部における関係性の終焉を意識しだして、葉山たちの、簡単に関係性を終わらせたくない、いずれ消えるにしても、もう少し引き延ばしたい気持ちに、共感?してしまった。 それゆえに、戸部の海老名さんへの告白を阻止することで、上辺だけの関係性を継続させたこと。 雪乃曰く「問題を回避した」やり方が、受け入れられなかった。 ということなんだろうと。

ただ、ですね。

雪乃がそう言うからには、上辺だけの関係性なんて壊れても仕方がない、裏を返せば、そうではない関係性が存在することを期待している、と捕らえることもできるわけで。 じゃあそんな関係性、どこにあるのと問われたら。 もしかして雪乃は、奉仕部がそうだと期待しているのではないか。 だから、八幡のやり方が受け入れられなかった。 「許せない」のではなく「嫌い」と言ったことで、ことの是非ではなく感情で反発していることがその証左なのかと。 奉仕部における、雪乃の八幡に対する信頼、これは短編集である7.5巻や、DVD、ブルーレイのおまけである6.25、6.5、6.75巻でも明確化されていたので、なおのこと雪乃にはショックだったのかなと。 どんだけ潔癖なのか、でもそれが雪乃っぽいよなあ……

8巻のラストで、八幡の目には痛々しい姿に映る雪乃の失望感。 これって、奉仕部でさえもいずれは失われる関係性なのだと、思い知ったと言うことなのか。 八幡は、とっくに気づいていたそれに、雪乃も気づいてしまったのか。 気になるのは、雪乃のそんな不安というか、終焉の近さを実感させる要因は、単なる「言いしれぬ不安」なのか、それとも別に決定的な終わりを感じさせる要因が存在するのか……「この冬は実家で過ごす」と言っていることが、ちとチクリっと来るんですよねー。 それと、8巻の広告にかかれていた「彼の大きな失敗」。 これが何を指すのか。 中盤の葉山のことにしては、インパクトとして弱いし、やはり今回の八幡の解決策がそれなのかな、という気がします。 それは雪乃案の解決策を未然に収めてしまったわけだけど、そのこと自体が失敗だったのか。 だとしたら本作では「失敗の種」を残したわけで、失敗が顕在化するのは次巻、ということでいいのかな?

モヤッとした終わり方をした8巻、もう次が楽しみでしょうがないよ。今までのペースのスケジュールで行けば来年3月には出ることになるけど、わたりん忙しそうだしあまり期待はできないかな。倒れられても困るし。

8巻読んでて楽しかったところ、うれしかったところは。 八幡が本当に困ったとき、頼ったのは妹の小町だった。 これって、俺ガイルゲームでもこういうエピソードがあって、ついに本編にリンクしたという感慨もあるのだけれど。 その小町が兄のために段取り打ったのが、「八幡好き好きチーム」(命名さかえさん)の召集。 かつて奉仕部に、八幡に救われた、戸塚、材木座、川崎姉弟が集結! 八幡のために知恵を絞ります。 材木座なんて何の役にも立っていないのだけれど、たぶんいるだけで八幡には救いだったんだろうな…… 作戦会議?のシーン、めちゃめちゃ賑やかで楽しそうだった。 おい八幡、お前そろそろ、ぼっちじゃないこと認めろよ! と言いたくなる。妹も含めて、いい奴らに囲まれているじゃん! このシーンとは別だけど、本作における葉山といい、あねのん陽乃といい、やり方や振る舞いは別にして、本作で一番感じたのは「みんな八幡好きすぎる!」 なんやかや八幡に失望させられながら、それでも八幡を気にかけてくれるめぐり先輩とか、したたかで腹黒いけど、それなりの信頼(というか丸投げ?)をしてる一色いろはとか、もちろん大人の寛容を示す平塚先生とか。みんな八幡好きだろ! ラブとは別の意味でな!

さて、葉山ですけど。 ついに公式ではやはち(葉山×八幡)展開か、と噂の大活躍ですけど。 こいつの八幡に対する感情って、「愛憎」と表現すべきなのか。 自分とはあまりに真逆で、自身の矜持も価値観も根底から覆す存在である八幡。受け入れがたいけど認めざるを得ない、というか。 八幡が雪乃や結衣との間に亀裂が生じたことに負い目を感じているのか、裏ポジティブキャンペーン? みんなもっと八幡のいいところ評価すべきだ! という動きを見せて、逆に八幡の逆鱗に触れます。 八幡曰く、自分は自分の問題としてやってるだけで、誰かの犠牲になるつもりなど一度も考えたことがない、と。 ここんところ、とかく書評やアニメ評で、八幡の行動の自己犠牲についてふれられることが多かったので、それに対する作者の牽制なのかな、とすら思ったけどそれはさておき。 八幡がこれほど感情的になることも珍しい、それこそ「理性の化け物」マルシーはるのん、と言われる彼のこと、案外図星なんじゃないかと思ったりもしました。 八幡が中学の時に告白した折木ちゃんと再会するんだけど、葉山はこの折木ちゃんにかなり辛辣なことを言っちゃう。折木ちゃんは別に悪意があるわけじゃなく、浅はかなだけで、八幡ならいくらいじっても問題ないよねー的な言動に、葉山は釘を刺す。 でもこれって、折木ちゃんは葉山のスケープゴートにされちゃってる感がハンパない。 いつもヒキタニ呼ばわりの八幡に、この時ばかりは「比企谷はその程度のやつじゃない」っ言うし、つまり折木ちゃん含む八幡の周囲に、比企谷八幡をもっと見ろ、もっと正当に評価しろって言ってるんじゃないかな。 なんなら、呼びつけた雪乃や結衣に対してさえも。 君らが八幡と距離を置こうとするのは、お門違いだと言わんばかりに。 葉山ってつくづくリア充ではない。こんなに葛藤とコンプレックスにまみれた奴もいない。自分でも自分をリア充と思ったことないんじゃないかな。 いつでも自分は、うわっつらを整えるだけで、根っこの部分で何かを変えたり修復したりすることはできない、と知っている。 いやー好きだなー葉山。ホモとは別の意味でな!

ところで、平塚先生のいつもながらの男前ゼリフ。 「君のやり方では、本当に助けたい誰かに出会ったとき、助けることができないよ」 本当に助けたい誰かって誰! 誰なの! 伏線なんだろうなー、これって。 どうする材木座だったら。

閑話休題。 あーし可愛い超乙女。何!? ピンクパンツ?

今回、一番うれしかったのは。 自分としては効率的な最適解としてやってきたこと、それを自己犠牲と言われたくない、とつっぱってた八幡が。 「ああゆうのは、もうやめだ」と、いつもと違う解を示したこと。 わたりんの言葉の使い方にはいつもうならされるんだけど、「効率的」っていかにも寒々しい言葉で、そこに人間味が感じられない言い回しなんだよね。何かを効率的にやろうとすると、犠牲になるのは人の気持ちとか優しさとか。今回、雪乃もその言い回しをしていたことに、ちょっとゾッとしたんだよなー。 そこへいくと八幡は、自己犠牲を認めて、それをやめたってことじゃないですか。 その結果、八幡は奉仕部の崩壊を、たぶん一時的になんだけど、防いだ。 そのことを、結衣は評価してくれ、溝は埋まった。 たぶん、結衣は理解しているよね、奉仕部を救ったのは八幡だと。 やばい、やばいです、結衣もうめろめろです、八幡に。 八幡の髪の毛触るとかやばいです。何がやばいって、フロイト的にやばい。 ゆいゆいもうなんか感極まって、あふれ出しそうな想いを必死で押さえてる感がやばい。ただひたすら「ヒッキーは頑張った!」を繰り返すだけとかやばい。やばいしか言ってないやばい! もう本当はヒッキーの胸に飛び込んでわんわん泣いてあげくチューしたいくらいなんだろうな。わかんないけど(無責任)。

なんつーか、八幡を巡るいくつもの絆が、八幡は認めたがらないだろうけど、ぐっと深まったと思える本作において、ただひとりフワフワな位置に置き去りにされた感の雪乃はいったいどうなるのか。 彼女は八幡に何を期待していたのか。それが破れた今、何を思うのか。果たして次回、雪乃は救われるのか。